39 by 森田芳光

39-刑法第三十九条- [DVD]

販売元:バンダイビジュアル( 2002-08-25 )

定価:¥ 4,104 ( 中古価格 ¥ 1,834 より )

Amazon価格:¥ 2,500

時間:140 分

1 枚組 ( DVD )


☆☆★★★/星三つ

感想、ネタバレ

映画の細かい設定や、その法律に関しての議論はまぁ、人それぞれなんでなしとして、映画の中での戸籍を誤魔化すとか、なりすましに関するディティールに少し無理があったような気がします。
年賀状を出すのもおかしいし、
あと逃げるときに心理学に関する本は当然もっていくでしょう。
身代わりを立ても、よりリスクを増したようにしか思いません。
綿密な計画の上で実行したように見せといて実は細かなところが、すこしずさんだった気がします。
後半はどのように謎解きが行われるのか?と思ったら、
裏切りによる棚ボタってところは都合よすぎるでしょ。
そもそも、なんで鑑定人の住所しってるの?
連絡先を渡すシーンもなかったし、都合よくねぇ?と思いました。
主題がサスペンスではなく、法廷なので謎解きに時間かけられなかったのかな?

演出はとにかく暗いです、本当に精神鑑定人はあんな、会話もろくに出来なさそうな活舌と声の小ささなのでしょうか?国選弁護人も、検察もとにかく声が小さいしじめじめしていました。暗い演出は緊迫感や、法的矛盾の抱える闇などを表現しているようにも感じましたけど、全員がおかしな人間に思えてきてしまい、感情移入を阻害されてしまったような気もします。一人くらい普通の人間を登場させても良かったのではないでしょうか?主演の鈴木京香がとにかく、人によってはイラっときてしまいそうなほど、コミュニケーション能力のなさそうな人でした。最初の山場である、なぜ、師匠格の先生が見抜けなかった被告の嘘を見抜けたのかが?いまいちしっくりきませんでした。殺意が感じられなかったという理由だけはいまいち納得できないです。そもそも、鈴木京香演じる、鑑定人がそこまで人の機微を感じられるような人間には感じられなかったっていうのが問題だったように思います。

そして最後、最大の気になったポイントですが、最後に堤真一が自分が偽者であることを白状するのはおかしいだろうというところです。
あんな状態の妹を見てしまい、その後何年も掛けて、恋人と他人を結婚させて抱かせるまでの、人生を掛けた多大な犠牲を強いた計画をあの程度で白状しないでしょと思いました。
裏切られた恋人がかわいそうです。
最終的には、彼は、優しさゆえに演じ続けられなかったっという演出は微妙です。
どんな決定的証拠を突きつけられても、精神障害を演じて無罪に持ち込もうとしないと、この映画を通じた問題提起が弱くなる気がします。
もしくは、堤だけが知っている事実「無罪になった男は実は全然治っていなくて奥さんを殺していた」という事実を明るみに出して、39条によって殺人鬼が野放しにされていたという事実を世間の明るみに出したいがために、白状したっていうことにしたらまた、新たな主張になったのではないでしょうか?

いろいろ気になった点はありますが、最終的には映画としてちゃんと結論めいた主張を持っているので(最後の文字のシーン)、素敵な映画だと思います。

ちなみに原作の小説だと、主人公は奥さんも殺している設定だそうです。

Trackback

TrackbackURL: http://n-blog.net/2010/02/10/469/trackback/

Comments

Comment Form